(追記2021/4/2)Windows 10 Ver. 20H2以降のMicrosoft IMEやアップデートプログラムのおかげで、これらが適用されている環境では、日本語入力に問題が発生しています。4/2にDvorakJ 親指シフトインストーラーをバージョンアップして対応を行いました。なお、「DvorakJ 親指シフトインストーラー」がうまく動かない場合などは、ここのコメントにてご報告をお願いします。Microsoft IMEとともに使うのが推奨です。Google日本語入力とともに使うのは難しいようです。うまく動かない場合は、「親指の友Mk-IIキーボードドライバ」をおすすめします。
DvorakJ はキーボード配列を変更する、blechmusik様作のWindows 用のオープンソースフリーソフトウェアです。
「DvorakJ 親指シフトインストーラー」は、親指シフト用の設定をすぐにできるように当社がインストールプログラムを作成したものです。インストール後すぐに親指シフト(NICOLA)入力ができるように意図しています。このページを公式ページということにします。
ダウンロード
こちらから最新版をダウンロードすることができます。
64bit版: (Windowsの64 bit版で動作します)(通常はこちら)
https://www.vector.co.jp/soft/dl/winnt/util/se513020.html
32bit版:
https://www.vector.co.jp/soft/dl/winnt/util/se519717.html
「WindowsによってPCが保護されました」の窓が出たら
インストールプログラムを実行後にWindows Defender Smartscreenで「WindowsによってPCが保護されました」と出ましたら、「詳細情報」をクリックして、「実行」をクリックすることで、実行することができます。
説明動画
動画があります。
DvorakJ親指シフトインストーラー(無料)を使って一般的なパソコンを簡単に親指シフト化できました
親指シフトかんたん設定
(新しくなった「親指シフトかんたん設定」の画面 クリックすると拡大します)
「親指シフトかんたん設定」は、親指シフトユーザーが簡単に設定できるように当社にて作成したプログラムです。インストール終了時に自動的に起動します。
7つの選択肢を選んだ後、「反映/DvorakJ起動」ボタン(反映させてDvorakJを起動/再起動させるという意味です)を押せば、その時から親指シフトを使うことができます。
選択肢に迷った場合は、そのまま上側の選択肢を選んだまま、「反映/DvorakJ起動」ボタンを押せばだいじょうぶです。ポインターを項目に近づけると、説明がポップアップで表示されます。
細かい設定をする場合は、DvorakJの設定画面で行ったり、配列定義ファイルを編集したりして行います(DvorakJの設定画面で「編集」「日本語入力配列の設定ファイル」とすると開くことかかできます)。
(2)の「必須MS-IME設定」ボタンで下の窓が開きます。
必須MS-IME設定(以前のバージョンのMicrosoft IMEを使う設定)
2021/4/2に公開したVer.1.71で新規に作りました、「以前のバージョンのMicrosoft IMEを使う」の設定を楽に行えるようにするため(だけ)のプログラムです。
オフになっていたらスイッチをクリックしてオンにしましょう。即時反映されますので、次は×をクリックして終了させます。
Windows 10 Ver. 1909以前をお使いの場合、左側が「未構成」になって設定できなくなっています。この場合は特に設定する必要はありません。
Windows 10 Ver. 20H2をお使いで左側が「未構成」になって設定できなくなっている場合があります。この場合は右側で「有効(旧バージョンを強制)」にしないと旧バージョンを使用できないようです。
※まだ、あらゆる場合でも設定できるか確認できていません。
難しい設定項目
左下の「IMEでのローマ字/かな」という設定項目で迷う方が多いようです。
IME(かな漢字変換ソフトウェアのことで、Windowsの場合はMicrosoft IMEがデフォルト)にて、「ローマ字入力モード」になっている場合は「ローマ字入力」、「JISかな入力モード」になっている場合は、「かな入力」を選びます。すなわち、IMEとエミュレーター(DvorakJ)との間で同じにします。
「親指シフト入力」するのだから「かな入力」を選ぶというものではありません。
少し長い話になりますが、IMEでは、「ローマ字入力」か「JISかな入力」の機能しかありません。「DvorakJ」、「快速親指シフト」のようなエミュレーターは、「ローマ字入力」又は「JISかな入力」向けのキーコードをIMEに出力します(Japanistの「快速親指シフト」や「親指の友Mk-IIキーボードドライバ」では「かな入力」に限定されています)。
例えば、親指シフトで「J」キーを押して「と」を打つと、「T」「O」(ローマ字入力の場合)又は「S」(JISかな入力での「と」 – かな入力の場合)のキーコードを出力するのです。
「はときいん」と押すと、全角で、「fsげy」となり、日本語を入力できない場合は、ここのDvorakJでの設定を「ローマ字入力」にすれば直ります。
「ローマ字入力」にした方が同じPCで「ローマ字入力」も使う場合は切り替えが楽です(DvorakJを終了させるだけで親指シフトから「ローマ字入力」に切り換えることができます)。
これに対して、「かな入力」の方が処理が少し速くなります。
履歴
Ver.1.51からは、Windows 10での挙動を改善すべく、最新のコンパイラーでコンパイルし直しています。
Ver.1.52からは、「かんたん設定」を操作しやすくするために、(黒い画面の)「バッチファイル」からビジュアル的なプログラムに変更しました。
Ver.1.54では「DvorakJ-かんたん設定」において、親指キー「無変換/スペース」の選択肢も加えました。
Ver.1.56では「DvorakJ-かんたん設定」において、
●親指キーの設定で「無変換/スペース」の選択肢も加え、
●kantansetting.iniを書き込めなかった場合にエラーが出る問題に対応し、
●「キー入力を待機する時間」の「日本語入力」を60から45(NICOLA入力の場合)又は40(NICOLA拗音入力の場合)に変えました。
Ver.1.64では、最新版のコンパイラーでコンパイルし直しました。遅延が改善されているようです。
Ver.1.65(32bit)/1.70(64bit)では、親指シフトエミュレーターの「紅皿」を参考にさせていただいて信頼性を高めました。
Ver.1.66から64bit化しました。
Ver.1.71では、Windows 10 Ver. 20H2のMicrosoft IMEと更新プログラムの不具合ないし仕様変化に対応するべく用意しました。
DvorakJかんたん設定で、「必須MS-IME設定」ボタンを設けて、「旧バージョンのMicrosoft IMEを使用する」をオンにする設定をしやすくしました。
DvorakJアイコンを若干変更(青タイルが左下の他に右上にもあるように)。
ソースコードを同梱することにしましたので、プログラマーの方はぜひ特にsrc\IME\IME.ahkのIME_GETを改善していただいて改善内容を公開していただけると助かります。AutoHotKeyとともに動作します。
「IMEを経由せずに特定の文字と記号を直接発行する」をオンにするといいという情報がありましたが、そうするとShift+文字キーでアルファベットが出なくなってしまうので、今回は見送りました。
DvorakJアイコンを若干変更(青タイルが左下の他に右上にもあるように)。
DvorakJはストアアプリ(UWPアプリ)でも使えます
Windows 8/10のストアアプリ(ユニバーサルWindowsアブリ)やLINEのWindows版でも通常使えます。
(DvorakJの設定画面)
タスクトレイにあるDvorakJのアイコンをクリックするとDvorakJの設定画面を出すことができます。
2021年のWindowsの更新に起因するトラブルが発生した場合は、こちらの投稿を参考にMicrosoft IMEを旧版に戻し、DvorakJの設定画面において「IME関連」の「IMEを経由せずに特定の文字と記号を直接発行する」をオンにすることをおすすめします。
動作がおかしくなったら?
休止状態にしているとエミュレーションが効いていない状態になって動作がおかしくなるようです。
●半角/全角キーを2回押す
●DvorakJを再起動(タスクトレイにあるアイコンを右クリックしてDvorakJを終了させて、再度起動)
この操作で直るかと思います。これで直らなければWindowsの再起動をします。
「します」を速く入力したときに「しし・・」となる場合
速く入力しないこと以外の対策がわかっておりません。レジストリのHKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Keyboard のKeyboardDelayやKeyboardSpeed、HKEY_CURRENT_USER¥Control Panel¥Accessibility¥Keyboard ResponseのBounce Timeをいじってみましたが、改善していないようです。親指キーの同時打鍵が関係しているので、ソースコードをいじらないと直らないような気がします。「親指の友Mk-IIキーボードドライバ」に変えなければ直らないのかもしれません。
特徴
●インストール最後に起動する独自の「かんたん設定」をすれば、 その後すぐに、親指シフト(NICOLA)入力ができる。
(「かんたん設定」は、後でも行うことができます)
●MS-IME、Atok2015以降、Google日本語入力であれば、 Windows 8/10のストアアプリ(ユニバーサルWindowsアブリ)でも使えるようです。(完全には検証できていません)
●タスクトレイにある(多くの場合「<」の先にあります)DvorakJのアイコンを右クリックして終了を選ぶと、DvorakJを終了することができます。
すなわち、「ローマ字入力」用の設定であれば、 「親指シフト」と「ローマ字入力」を切り替えることができます。
●JISキーボードで使う場合、「:」がBackSpaceキーとなります。
半角で「:」を打つ場合は、「Shift+0」又は「\」を使うようにしています。
ただし、「[ 」キーは取消キー(Esc)とはなりません。必要であれば、C:\Prog\DvorakJ\Dataにあるファイルにて{ESC}を加えるように編集してください。
●デフォルトでは、C:\Prog\DvorakJにインストールされます。これをC:\Program Filesの下にすると、設定ファイルを書き換えしにくくなります。
このDvorakJフォルダをUSBメモリーにコピーしてDvorakJ.exeを実行することによって他のパソコンで使うこともできます。
●スタートアップへの登録を自動的にできる。(パソコン起動時に自動的に実行されるようになります)
●親指シフト(NICOLA)入力を拡張した「NICOLA拗音拡張」の入力もできます(「かんたん設定」で選択した場合)。詳細は、 https://www.lifelabo.com/a/548
NICOLA上位互換で文字キー同時押下による拗音や撥音(かな+ゃゅょぃっ等)のワンアクション入力ができます。
●レイアウトの画像ファイルがDvorakJフォルダにコピーされます。初心者の場合、ワープロソフトに貼り付けて印刷して画面の脇にでも貼り付けておくことをおすすめします。
●Shiftを押しながらキーを押すことで、英字を未確定で入力することができます。これによって、かなと英字が混ざっている場合にモードを切り替える必要がなくなります。
●DvorakJの動作がおかしくなったら(例、ローマ字入力やJISかな入力になった場合)、半角/全角キーを2回押すといいようです。
●DvorakJの設定画面で「×」を押すと、DvorakJがタストトレイに格納されます。終了する場合は、DvorakJのアイコンで右クリックします。
●Altキーを押しながらの2以上のキーを押す「メニュー操作」などは、 Altキーを最後まで押しながら行うといいようです。(Ctrlキー、Windowsキーも同様)
●ATOK(の特定のバージョン)では「かな」入力にするとうまくいかないようです。その場合、「ローマ字入力」にして使うことになります。
DvorakJの使用に問題があるソフトウェア
Windows 8/10のストアアプリ(ユニバーサルWindowsアブリ)でも通常使えますが、残念ながら特定のソフトウェアにて動作上問題が発生することがあるようです。コメントにて情報をお待ちしております。
●Everything(ファイル検索のためのフリーソフト)
以前のバージョンだと問題があったようですが、最新バージョンでは問題がなくなっているようです。
●SDL Trados Studio 2015(翻訳支援ソフト)+ATOK2016
使えますが、他のソフトウェアに切り換えた後などに、ひらがなではなく全角英字が出力されるようになります。半角/全角キーを2回押すと直ります。(しかし、面倒です)ATOK2016固有の問題かもしれません。エミュレーターで日本語モード設定用キーを押すと、そのキーの出力の前に半角/全角キーを2回出力させるようにすると、改善するかもしれません。
翻訳を仕事でやっている方では、動作速度の問題で、別のパーティションに別のWindowsをインストールして、Trados Translator’s Workbench Freelance 2007+Word 2003で作業をしている方も多いようです。
情報をコメントにていただければ助かります。
DvorakJのソースコード(スクリプト版のahkファイル)をいじれば解決できる可能性はあると思います。DvorakJを改善できそうな方はぜひお願いします。
「DvorakJ親指シフトインストーラー」は、アップデートすると、設定も上書きされてしまいます。再び「かんたん設定」で選択すればいいのですが、ご自分で配列ファイルを編集している場合などは、別のフォルダ(例、C:\Prog\DvorakJ2)にインストールして、手動でファイルをコピーするといった操作が必要です。